皮膚科
皮膚科について

お肌のあらゆるお悩み・トラブルを皮膚科専門医にご相談ください。皮膚病は実にたくさんの種類があり、原因や治療法もさまざま。診療や投薬にあたっては分かりやすい説明を心がけ、患者さんにご理解・ご納得をいただくことを大切にしています。
こんな症状でお困りの方はご来院ください
当院では美容皮膚科も提供しております

お肌のあらゆるお悩み・トラブルは、患者さんによってさまざまだと思います。 当院では、できる限り皆さんのお悩みにお応えするために、保険診療だけでなく、美容皮膚科による自費診療の提供も行っております。 お肌のことで気になること等ございましたら、お気軽にご相談ください。
皮膚科で診る症状について
よくある疾患
ニキビ
ニキビは、皮脂の分泌が増え毛穴の先が詰まることで、毛穴の中に皮脂が溜まることから始まります。この状態をコメド(白ニキビや黒ニキビ)と呼びます。コメドの内部はアクネ菌にとって発育に適した環境になっているため、アクネ菌がどんどん増殖すると炎症を引き起こし赤ニキビ、膿を持つと黄ニキビとなります。強い炎症を生じて、毛穴の周りの皮膚に障害をあたえるとケロイド状に盛り上がったり凹んだりして瘢痕を残します。
ニキビ治療の目標は、瘢痕形成を防ぐことにあります。そのためには、早期の医療機関受診と適切な治療が欠かせません。ニキビは再発を繰り返しやすいので、症状が治まっても、継続的な治療が必要となる場合があります。
手湿疹
手荒れは、刺激物質や化学物質との接触によって発症する接触皮膚炎の一種です。原因によって、刺激性、アレルギー性、蛋白質性、アトピー型の4つに分類されます。
特に刺激性の手荒れは、全体の半数以上を占めており、美容師、看護師、飲食業従事者などに多く見られるのが特徴です。また、家事などで水や洗剤などに触れる機会が多い主婦の方もよく受診に訪れます。手荒れの治療では、日常的な保湿を欠かさず、コットン手袋やゴム手袋を使い、刺激の元を断つことが重要です。そのうえで湿疹やかゆみを和らげるために、ステロイド入りの塗り薬や抗アレルギーの飲み薬を用います。
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹は皮膚の一部が突然赤くくっきりと盛り上がりしばらくすると跡形なく消えてしまう疾患です。強い痒みやチクチク感などを伴います。食べ物や薬によるアレルギーの他、感染症、暑さ・寒さ・圧迫などによる刺激などによっても起こりストレスも悪化させる要因となります。症状出現から1ヶ月以内のものを急性蕁麻疹、それ以上続くものは慢性蕁麻疹と言われます。慢性蕁麻疹では、ほとんどの場合は原因を明らかにすることができません。治療は原因・悪化因子の除去、抗ヒスタミン薬/抗アレルギー薬などの内服・注射を行います。
虫刺され(虫刺症、虫刺性皮膚炎)
蚊やダニ、ハチ、ケムシなどの虫に刺されたり接触したりすると、皮膚に紅斑性の発疹が生じ痛みや痒みを伴います。これが虫刺されです。痛みは虫が皮膚を刺したり咬んだりすることによる物理的な痛みと皮膚に注入される有毒物質による痛みがあります。痒みは、皮膚に注入された毒や唾液腺物質などによるアレルギー反応によって生じます。赤みや痒みが強い場合はステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬の内服をします。掻きむしることで、とびひになったり、痒みの強いしこり(痒疹)が長く残ることもあるので注意しましょう。
アトピー性皮膚炎
皮膚の乾燥とバリア機能異常が根本にあり、そこに様々な刺激やアレルギー反応が加わることで生じる痒みをともなう皮膚炎です。良くなったり悪くなったりを繰り返す、痒みのある湿疹が左右対称性に出ることが特徴的です。患者さんの多くはアトピー素因(気管支喘息やアレルギー性鼻炎/結膜炎、アトピー性皮膚炎の家族歴や既往歴があったり、IgE抗体を産生しやすい素因)があります。治療目標は、症状が無いかあっても軽く、日常生活に支障が無く薬物療法もあまり必要としない状態を維持することです。治療は、悪化因子対策(汗、花粉、ストレスなど)やバリア機能を保つため保湿などのスキンケアを継続的に行い、抗炎症外用薬(ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏、デルゴシチニブ軟膏、PDE4阻害薬)での治療を基本に行います。状態に応じて紫外線治療を組み合わせたり、難治性の場合は、注射剤(生物学的製剤)により痒みや炎症を引き起こす物質を抑えます。
脂漏性皮膚炎
皮脂の分泌が盛んな頭部や顔面、脇の下などに現れる湿疹を脂漏性皮膚炎と呼びます。
脂漏性皮膚炎の主な原因は、皮膚に常在する真菌の一種であるマラセチア属が関与しています。真菌が皮脂を分解し、皮膚を刺激することで湿疹が引き起こされるのです。また、ストレスやビタミン不足、乾燥なども症状を悪化させることから、成人の場合は再発を繰り返しやすい傾向にあります。
治療は、患部を清潔に保ち、生活習慣を改善することが基本です。また、ステロイド入りの塗り薬を使用し、マラセチアの増殖を抑えるために抗真菌薬の塗り薬を併用することもあります。
尋常性乾癬
尋常性乾癬は、銀白色のフケのような皮が紅斑といわれる赤い発疹の上にのった皮疹で、良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性皮膚疾患です。全身どこにでもできますが、肘や膝、頭など摩擦の多い場所に出来やすいのが特徴です。痒みを伴うこともあります。原因は完全には分かっていませんが、遺伝素因に環境因子(喫煙、ストレス、感染症、肥満などの生活習慣病など)が加わると発症すると言われています。治療は、ステロイドやビタミンD3の外用剤、内服薬、紫外線治療など一人ひとりに合った治療をご提案します。
多汗症
多汗症には全身に汗が増える全身多汗症と、身体の一部に汗が増える局所多汗症があります。局所多汗症は手のひら、足の裏、脇などに多量の発汗がみられる疾患です。10人に1人が原発性局所多汗症とされており、多量の発汗により日常生活に支障が出てしまい、それによる苦痛を感じている患者さんも少なくないと思います。病気だとあまり認識されておらず病院受診率も低い状況です。治療は塩化アルミニウム(保険適応外)の他、脇や手は保険適応で汗を抑える外用剤も使用できます。お困りの方はぜひご相談ください。
タコ・ウオノメ
タコもウオノメも皮膚の一部が繰り返し慢性の刺激を受けることにより角質層が厚くなります。タコは刺激をうけた皮膚の全体が均一に厚く・硬くなり盛り上がります。足の裏以外にも癖や職業、生活習慣などにより身体のあちこちにできます(ぺんダコ、座りダコ、子供の吸いダコなど)。それに対してウオノメは一般的に足の裏にでき、角質が厚く芯のようになり真皮に向かって食い込んでいきます。その芯が神経を圧迫して痛みを起こします。治療は、角質を柔らかくする外用剤を用いたり硬くなった部分を削ったりします。靴が合っていなくて出来てしまうことも多いため靴の見直しもしてみるといいかもしれません。
感染によるもの
単純ヘルペス
ヘルペスは主にI型の場合は口の周りに、2型の場合は性器や肛門周囲などに小さな水ぶくれや潰瘍ができます。症状が治っても免疫力が低下(風邪、疲れ、ストレスなど)すると何度も再発することが特徴的です。治療は、はやく治すために抗ウイルス薬内服をおこないます。水ぶくれが出来る前の治療として、チクチク・ピリピリという違和感がでてきた段階で抗ウイルス薬を内服すると水ぶくれなどの症状を軽くしたり症状を出さずにすむ場合もあるので治るまでの期間を短くすることができます(PIT療法)。
帯状疱疹
頭部から下肢までの片側の神経に沿って、痛みを伴う赤い発疹と多数の小さな水ぶくれが帯状に現れるのが特徴です。水痘(みずぼうそう)と同じウイルスによって引き起こされます。激しい痛みのために夜も眠れない患者さんもいらっしゃいます。また、顔面に帯状疱疹ができた場合、まれに目の障害や顔面神経麻痺、めまいや耳鳴りなどを併発するので注意しなければなりません。
帯状疱疹の治療では、早期の診断と抗ウイルス薬の内服が重要です。迅速に治療を始めることで、帯状疱疹後神経痛の発症リスクを下げることができます。
水虫(足白癬・爪白癬)
水虫は、白癬菌という真菌が足の皮膚に感染することで発症します。足白癬は5人に1人、爪白癬は10人に1人にあるという報告があります。足白癬は、趾間型(指の間に皮めくれがおきて白くふやける)、小水疱型(足の裏に水ぶくれができる)、角質増殖型(足の裏の皮膚が硬くなる)の3つのタイプに分けられます。時に、指の間の皮めくれから細菌が入り込み蜂窩織炎などの細菌感染を生じることがあるため注意が必要です。痒みを伴わなかったり、爪が混濁する爪白癬を併発したりすることもあるため、足の指の間、足の裏、かかとなどに違和感を覚えたら早めにご相談ください。水虫のタイプに応じて、適切な塗り薬や内服薬を処方いたします。
いぼ
「いぼ」は、皮膚にできる小さなぶつぶつを指す一般的な呼び名です。その多くは、ヒトパピローマウイルスの感染によって引き起こされる尋常性疣贅という病気です。
いぼウイルスは、皮膚の小さな傷から侵入し、表皮の深い部分の細胞に感染します。自覚症状はほとんどありません。しかし、放っておくと病変が広がったり、他の人にうつしてしまったりすることがあります。いぼを掻くと、ウイルスが拡散してしまう危険性もあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。
水いぼ(伝染性軟属腫)
水いぼは、皮膚に光沢のある直径数ミリ大のドーム状の小さなぶつぶつができるのが特徴でウイルス感染(伝染性軟属腫ウイルス)が原因となる皮膚病です。周囲に湿疹が出来ることも多く、掻き壊すことで水いぼが広がります。夏場に多い理由としては、肌が直接触れあったり、タオルや浮き輪などの共用物品でも感染するからです。
水いぼは自然に治ることもありますが、完治までには数ヶ月から1年以上かかります。その間に全身に感染が広がったり、他の人にうつしたりする可能性があるので、数の少ないうちに治療するのが良いでしょう。専用のピンセットで病変を取り除く処置(麻酔のテープが保険適応)をしたり、水いぼに効果的なクリーム(保険適応外)を使用したりします。
とびひ(伝染性膿痂疹)
皮膚表面の細菌感染によって引き起こされ、小さな水ぶくれや発赤、びらんなどが生じます。特に怪我やアトピー性皮膚炎などで皮膚のバリア機能が低下した場合に感染しやすく、急速に他の部位に広がることから、「飛び火」という名前が付けられています。
伝染性膿痂疹の治療は、抗菌薬の内服と患部の清潔保持、抗菌薬の塗布が中心です。適切な治療を行えば、約1週間で治癒に向かいます。
その他
円形脱毛症
円形脱毛症は頭部に突然、円形の脱毛斑ができるのが特徴です。原因はさまざまですが、毛包が異物と誤認され、攻撃を受けることで脱毛が生じると考えられています。ストレスやアトピー性皮膚炎、甲状腺疾患、遺伝的素因が背景にあることがあります。
円形脱毛症の治療には、ステロイド外用薬、紫外線療法などを用いるのが一般的です。
紫外線療法について

皮膚科の現場で幅広く活用されているのが、光線を用いた治療法です。医療用に設計された機器から発せられる光には、皮膚の症状を改善したり、免疫の働きを調整したり、炎症を和らげたり、かゆみを軽減したりする効果が期待できます。そのため当院ではアトピー性皮膚炎、痒疹、白斑、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、円形脱毛症など、さまざまな皮膚疾患の治療に活用しています。患者さんの症状や病変の状態に合わせて、適切な照射条件で症状を改善に導きます。
当院で扱っている機器のご紹介
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ダーモスコピー
ほくろやいぼ、皮膚がんなどの診断に効果を発揮するのがダーモスコピーです。ダーモスコピーは、皮膚の表面で光が乱反射するのを抑えながら、皮膚病変を細かく観察できるのが特徴です。痛みを伴わないので、患者さんからも好評をいただいています。
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CryoPro
いぼ治療は、液体窒素を含ませた綿棒を患部に当てるのが一般的です。しかし、このような方法は時間がかかり、痛みも強いのがデメリットでした。そのような欠点を解消したのがCryoProです。スプレー式に液体窒素を患部に噴霧することで、短時間かつ効果的にいぼを治療することができます。
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エキシマライト(VTRAC)
中波長の紫外線を用いたエキシマライトは、乾癬やアトピー性皮膚炎、円形脱毛症などの治療に効果的です。特定の波長の紫外線を患部に直接照射可能であり、週に1~2回治療を続けることで、症状の改善が期待できます。
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Qスイッチルビーレーザー
(The Ruby nano_Q)Qスイッチルビーレーザーは、特定の波長のレーザー光を照射することで、皮膚内のメラニン色素を効率的に破壊できる治療機器です。そのため、アザ治療に優れた効果を発揮します。
※その他、皮膚に関するお悩み・ご不安がございましたら、お気軽にご相談ください。